がん看護専門看護師の神津三佳です。
日本癌治療学会編集の制吐薬適正使用ガイドラインでは、催吐性リスクごとの制吐療法などを5つのアルゴリズムで示しています。
制吐療法のアルゴリズム
| アルゴリズム | 予防的投与薬 | 補助薬(オプション) |
|---|---|---|
| 高度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法(ダイアグラム1) | 5-HT3受容体拮抗薬 NK1受容体拮抗薬 デキサメタゾン オランザピン +突出性悪心嘔吐に対する制吐療法 | ロラゼパム H2受容体拮抗薬(またはプロトンポンプ阻害薬) |
| 中等度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法 (ダイアグラム2) | 5-HT3受容体拮抗薬 NK1受容体拮抗薬 デキサメタゾン +突出性悪心嘔吐に対する制吐療法 | オランザピン |
| 軽度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法 (ダイアグラム3) | 5-HT3受容体拮抗薬 デキサメタゾン ドパミン受容体拮抗薬 | |
| 最小度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法 (ダイアグラム4) | 予防的制吐療法は行わないが、必要時には制吐薬を投与する | |
| 突出性悪心嘔吐に対する制吐療法 | 予防的制吐療法とは作用機序の異なる制吐薬を併用し、定期投与を行う | |
| 予期性悪心嘔吐の予防と治療 | 治療サイクルごとに適正な制吐療法で可能な限り悪心嘔吐を予防する | ロラゼパムまたはアルプラゾラム |
突出性悪心嘔吐に使用する制吐薬
メトクロプラミド(ドパミン受容体拮抗薬)、ハロペリドール(ブチロフェノン系抗精神病薬)、プロクロルペラジン(フェノチアジン系抗精神病薬)、ロラぜパム(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)、オランザピン(多元受容体併用抗精神病薬)
(松尾宏一ほか編、がん薬物療法の引き出し、2020年、医学書院、p321より引用)
