神津 三佳

Blog

抗がん薬による皮膚障害

抗がん薬による皮膚障害とは、手足症候群、ざ瘡様皮疹、爪囲炎などがあります。皮膚障害が生じやすい細胞障害性抗がん薬は、フッ化ピリミジン系、タキサン系、メトトレキサート、ドキソルビシン、などで、進行も回復も緩徐です。分子標的薬は、EGFR阻害薬、マルチキナーゼ阻害薬、BRAF阻害薬、免疫チェックポイント阻害薬などで、発症も回復も速やかです。
Blog

口内炎の疼痛管理と鑑別

口内炎は苦痛が強いので、口腔衛生や経口摂取を保てる疼痛管理が必要です。WHO三段階除痛ラダーに則った疼痛管理を行います。リドカイン、アセトアミノフェン、NSAIDs、オピオイドを用い、PCA(自己調節鎮痛法)も検討します。鑑別が必要な口内炎は、ウイルス性口内炎、口腔カンジダ症、アフタ性口内炎、外傷性潰瘍、薬疹、口腔がんなどです。
Blog

口内炎と口腔衛生

抗がん薬による口腔粘膜炎に対する治療は確立していないため、予防と対症療法が中心となります。歯科と連携します。口内炎のリスク因子として、口内衛生不良、粘膜損傷、免疫低下、唾液減少、喫煙があることを説明し、がん治療前からできるセルフケアを始めます。歯磨きは1日3回をめざしますが、難しい場合は、1日1回の歯磨きと、2時間ごとのブクブクうがいを行います。
Blog

下痢のときの飲食

脱水に注意し、電解質を補うため、経口補水液、スポーツドリンク、味噌汁、リンゴジュースなどの果汁の入ったものがよいです。食べやすいものを、少しずつ頻回に食べます。避けた方がよいものは、乳製品、アルコール、カフェイン、脂肪の多いものなどです。便の回数、体重、飲食量などの記録があると、重症度の把握や対応がより的確になります。
Blog

抗がん薬による下痢

細胞障害性抗がん薬では、イリノテカンやピリミジン系薬が下痢を起こしやすく、分子標的薬では、アファチニブ、エルロチニプ、レンバチニブ、スニチニブ、アキシチニブが下痢を起こしやすいです。早発性下痢は投与直後から24時間以内に起こる下痢で、コリン作動性によるものです。遅発性下痢は投与後数日から起こる下痢で、腸管粘膜への刺激によるものです。イリノテカン、EGFR阻害薬、免疫チェックポイント阻害薬による下痢は、注意が必要です。
Blog

制吐療法のアルゴリズム

制吐療法のアルゴリズムは、高度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法(ダイアグラム1)、中等度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法(ダイアグラム2)、軽度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法(ダイアグラム3)、最小度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法(ダイアグラム4)など、5つが示されています。
Blog

制吐薬

制吐薬は、制吐薬適正使用ガイドラインに基づき、催吐性リスク別のアルゴリズムに従って使用します。5-HT3受容体拮抗薬、NK1受容体拮抗薬、ドパミン受容体拮抗薬、ステロイド、ベンゾジアゼピン系抗不安薬、多元受容体作用抗精神病薬があります。
Blog

悪心嘔吐の機序

嘔吐中枢(VC)への刺激によります。嘔吐中枢への入力刺激は、大きく4つあります。大脳皮質、化学受容器引金帯(CTZ)、末梢、前庭器です。
Blog

悪心嘔吐の分類と治療の基本

悪心嘔吐は、出現時期と状態から、急性、遅発性、突出性、予期性の4つに分類されます。日本癌治療学会編集の「制吐薬適正使用ガイドライン」第3版の総論で、治療の基本が説明されています。過不足ない適切な発現予防を目指すー催吐性リスクに応じた適切な制吐療法の選択などです。
Blog

悪心嘔吐(CINV)

日本癌治療学会編集の、『制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版』のWeb版が公開されています。催吐性リスクは、高度、中等度、軽度、最小度に分けられ、ガイドラインに、それぞれのリスクに応じた制吐療法のアルゴリズムが示されています。また、突出性悪心嘔吐に対する催吐療法のアルゴリズム、予期性悪心嘔吐の予防と治療についても示されています。