分子標的薬の副作用

オンライン家庭教師、がん看護専門看護師の神津三佳です。

分子標的薬は、分子を標的として作用する薬です。

がん増殖や転移の指令に向けてバトンを渡す分子を標的にしています。

on-target toxicity

がんと関係のない正常細胞にもその分子があれば、それも標的にしてしまいます。

正常細胞にある分子が標的となったことで起きる副作用をon-target toxicityと言います。

訳すと標的内の毒となりますでしょうか。

正常細胞にある分子の働きが阻害されることで生じるので、その細胞特有というか、その薬特有の症状が出ます。

off-target toxicity

off-target toxicityは、標的外の毒、標的とは関係ない副作用を言います。

分子標的薬は、点滴で投与する抗体薬と、内服で投与する小分子薬がありますが、

抗体薬で起こることがあるインフュージョンリアクションは、off-target toxicityです。

インフュージョンリアクションは、初回投与時に起こることが多い、投与後24時間以内の急性反応です。

インフュージョンリアクションの症状は、息苦しさ、血圧低下、発熱、めまい、悪寒、吐き気、頭痛、咳などがあります。