がん細胞の増殖と分子標的薬

オンライン家庭教師の神津三佳です。

分子標的薬は、がんの増殖・転移に関わる分子を標的にしてブロックする薬です。

がんの増殖と転移に関わる分子は、増殖因子、受容体、チロシンキナーゼ、細胞内シグナル伝達因子、など、それぞれに何種類もあります。

がん細胞は無秩序に増殖

正常細胞は秩序正しく細胞が増殖し、必要な分の増殖が終わったら終了します。

しかし、がん細胞は無秩序に増殖します。

さらに血管を新生して転移し、アポトーシスも起こりません。

無秩序な増殖は遺伝子の変異や発現異常によるバトンのリレー

無秩序な増殖は、増殖因子、受容体、チロシンキナーゼ、いくつかのシグナル伝達因子、DNAに、リレーのようにバトンが渡ることで生じます。

DNAにバトンが届くと、細胞の増殖、血管新生、アポトーシスの停止などが起こります。

このバトンは、遺伝子の変異や発現異常によって生み出されるものが多いです。

分子標的薬はバトンパスを阻止する薬

分子標的薬は、このバトンが渡ることを阻止する薬です。

分子標的薬の中には、バトンがあるかないか(効くか効かないか)の検査によって適応が決まるものもあります。

バトンがあるかないかを意味するバイオマーカー

バトンがあるかないかはバイオマーカーを測定して判断します。

バイオマーカーの例として、EGFR遺伝子変異、HER2過剰発現、BRCA1/2遺伝子変異、PD-L1発現、マイクロサテライト不安定性(MSI)などがあります。

コンパニオン診断は薬の適応を決めるためのバイオマーカー測定

分子標的薬の適応を決めるためにバイオマーカーを測定することをコンパニオン診断と言います。

コンパニオンは、「連れ」「対の一方」という意味です。