オンライン個別指導、ナースのための家庭教師の神津三佳です。
「がん関連遺伝子」は、全遺伝子約2万種の中の、数100種類あると言われています(100-500種類)。
「がん関連遺伝子」は、「がん遺伝子」と「がん抑制遺伝子」
「がん関連遺伝子」とは、「がん遺伝子」と「がん抑制遺伝子」のことを指します。
遺伝子は、約2万種類すべてが命名されており、イタリック(斜めの書体)で記載されます。
遺伝子の例 | がん化への関与 | |
---|---|---|
がん遺伝子 | K-RAS HER2 BRAF | 増殖を促進する (アクセル) |
がん抑制遺伝子 | APC p53 BRCA1 BRCA2 MLH1 MSH2 | 増殖を抑える DNAを修復する アポトーシスさせる (ブレーキ) |
正常細胞の「がん遺伝子」と「がん抑制遺伝子」は生命維持に欠かせない重要な役割を担う1)
「がん遺伝子」は、細胞が増えるのに必要なタンパク質を司令しています1)。
「がん抑制遺伝子」は細胞の増殖を抑制したり、細胞のDNAに生じた変異を修復したり、細胞にアポトーシス(細胞死)を誘導したりする働きをします1)。
「がん遺伝子」の変異は”アクセル”、「がん抑制遺伝子」の変異は”ブレーキ”
「がん遺伝子」の変異は、細胞増殖にアクセルがかかると例えることができます。
「がん抑制遺伝子」の変異は、増殖が抑制されない、DNAに生じた変異を修復できない、アポトーシスしない、ことになり、がん細胞の増殖にブレーキがかからないと例えることができます。
このような突然変異や発現異常の蓄積により、がんが生じると考えられています。
引用文献
水島-菅野純子著、サキマイコ作画. マンガでわかるゲノム医学. 羊土社. 2018年