オピオイドの副作用

がん看護専門看護師の神津三佳です。

オピオイドの三大副作用は、眠気、悪心嘔吐、便秘です。

耐性の有無を考え、副作用の程度を観察し、薬剤のバランスを調整します。

眠気

オピオイド投与開始後は眠気が生じますが、数日で耐性ができて落ち着いてくることが多いです。

眠気で生活に支障がある場合は、鎮痛とのバランスを考えて、オピオイドを減量することもあります。

悪心嘔吐

オピオイド投与開始後や増量後は悪心嘔吐が生じることがありますが、1−2週間ほどで耐性ができて落ち着いてくることが多いです。

落ち着いてくるまでは、制吐剤を用います。

長期的にドパミン受容体拮抗薬(メトクロプラミド、ドンペリドン)の制吐剤を用いる場合は、錐体外路症状が出現する場合があります。

錐体外路症状は、手足の震えやこわばり、不随意運動などです。

便秘

オピオイドは消化管運動を抑制するため、便秘となります。

オピオイドによる便秘は、耐性が生じにくいです。

そのため、対策が必須です。

オピオイド誘発性便秘症治療薬(ナルデメジントシル酸塩)、塩類下剤(酸化マグネシウム)、

大腸刺激性下剤(センノシド、ピコスルファーとナトリウム水和物など)を用います。