がん看護専門看護師の神津三佳です。
2025年9⽉に、⽇本腎臓学会、⽇本透析医学会、⽇本緩和医療学会の3学会が協働し、
「腎不全患者のための緩和ケアガイダンス」(全86ページ)が作成されました。
幅広い内容が網羅されていますので、糖尿病など腎障害が生じうる方に関わる人はぜひご一読を。
ガイダンスの目次
- 第1章 腎不全患者の臨床経過と腎代替療法の選択
- 第2章 腎不全患者における緩和ケアに関する考え方
- 第3章 腎不全患者における緩和ケアの実践
- 第4章 腎不全緩和ケアにおける医療提供体制の構築
第2章では、「⼈⽣の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(2018年改訂)」および
「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言(2020年改訂)」が説明されています。
ガイダンスの利用者
このガイダンスは、腎臓・透析医療に従事する医療従事者、もしくは緩和医療に従事する医療従事者が、
腎不全患者に緩和ケアを⾏う際に診療の参考とすることを想定し作成されています。
ガイダンスの特徴
このガイダンスの特徴を考えてみました。
- ⾼度低下〜末期の腎不全患者を主な対象として想定
- 腎代替療法については、血液透析、腹膜透析、腎移植の3つを説明
- 腎疾患患者の診断時から人生の最終段階を含めた全病期の指針を網羅
- 透析の開始と継続(中止、見合わせ)を説明
- 緩和ケアの実践として、身体症状、精神症状、鎮静、緩和血液透析/腹膜透析、心理社会的支援、スピリチュアルケア等を説明
ガイダンスのポイント
大切なポイントがいっぱいありますが、あえて絞ってみました。
- 腎不全緩和ケアにおいては、腎代替療法の実施について共同意思決定(Shared Decision Making:SDM)を繰り返し行う
- 様々な機会でアドバンス・ケア・プランニングを行う
- 医療チームで、透析見合わせの撤回など、意思の変更がないかを適宜確認する
- アセスメントツールを適切に使用し、早期から患者ニーズを把握する
- オピオイドの利用は、腎不全や非がんという特性を踏まえる
出典
⽇本腎臓学会、⽇本透析医学会、⽇本緩和医療学会
「腎不全患者のための緩和ケアガイダンス」(それぞれの学会からPDFが公開されています)
