がん看護専門看護師の神津三佳です。
2026年度の診療報酬改定から、がんの分野に関係するものを概観して、がん医療のトレンドを考察したいと思います。
がん医療分野の2026年度診療報酬改定
次の7点ががん医療分野に関するものです。
- がん遺伝子パネル検査、要件を満たせばエキスパートパネル省略可能に
- 遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の家族のBRCA遺伝学的検査の保険収載
- 外来腫瘍化学療法診療料、皮下注射の抗がん剤点数区分設定
- 外来腫瘍化学療法診療料1、緊急事態対応の整備が要件へ
- 抗がん剤の暴露対策、投与時の加算を新設
- がん患者指導管理料イ(500点)、大幅な治療方針変更の場合、再度算定可能に
- 強度変調放射線治療(IMRT)、医師の配置要件を2名から1名に緩和
エキスパートパネル省略可能なケース
がん遺伝子パネル検査後には、エキスパートパネルという専門家会議を行い、最適な薬物治療を検討します。
エキスパートパネルが省略な要件の明示は、限られた人的資源を、より専門的なジャッジが必要なケースに集約するためです。
エキスパートパネルが省略可能なケースは次の2つです。
- 国内承認薬の保険適応にアクセス可能
- アクセス可能な薬がない
エキスパートパネルを省略しない(より専門的なジャッジが必要な)ケースは次の3つです。
- がん遺伝子パネル検査の結果、国内承認薬の保険適応外にアクセス可能
- がん遺伝子パネル検査の結果、国内未承認薬の治験等にアクセス可能
- 二次的所見あり(遺伝性腫瘍の可能性が示唆される)
がん看護専門看護師の視点でのがん医療のトレンド(私見です)
2026年度診療報酬改定から、がん医療のトレンドを考えてみました。
- がんゲノム医療の拡充ー保険適応外治療や治験等へのアクセスも視野に
- 遺伝性腫瘍の予防的な選択肢の拡充
- 外来化学療法の安全性と効率化の追求
- 医師と看護師の共同による診療方針等の決定の推進
- 強度変調放射線治療の推進?
つまり、これらへの参画が、がん看護専門看護師に求められていると言えます。
